かんぽ生命の不払いの現状

4/12の「かんぽ生命の不払い問題のタイミング」で、最後に以下のように書きました。

尤も、このタイミングになっても、かんぽ生命のサイトに何も出ていないのもどうかと思います。現在は80万件という数字だけが独り歩きしている状態です。現在調査中で5月末に調査結果を出す見込みというのなら、そのことだけでも知らせるべきだと思います。

まさか、そういうわけではないでしょうが、4/13に株式会社かんぽ生命保険のサイトでようやく現在の状況と今後の見通しについて公表されました。
「保険金の支払点検及び未請求事案の取組状況について」
http://www.jp-life.japanpost.jp/aboutus/press/2009/abt_prs_id000133.html
(株式会社かんぽ生命保険 プレスリリース 2009.4.13)
このプレスリリース以前にマスコミから出た情報で誤解を招きそうな部分を正す内容もかなり含まれています。
 
リリース資料を読んだ感じでは、「医療保険の保険金支払い不備」と「生存保険の生存保険金未請求」の2種類があり、それぞれ別個に動いているようです。
 
前者(「医療保険の保険金支払い不備」)の方が、例の独り歩きしている数字 80万件の件です。しかし、リリース資料に書かれている2つの事案を見ても、何故こんなことが大量に発生したのか理解に苦しみます。保険金の請求は入院日数や手術の費用が確定してからなされるのではないのでしょうか?そうだとしたら、こんな単純ミスが大量に出ているのなら、保険金支払部門の資質が疑われます。
 
後者(「生存保険の生存保険金未請求」)の方は、損保でいうと、積立型保険の満期返れい金を保険会社が支払っていないということと同じことになります。この不払いが発生するのは、正直言って旧郵政省の怠慢としか思えません。満期を迎える契約は100%抑えることができるわけですから、それらについて満期保険金を払ったことの消し込みをきちんとすれば良いだけです。勿論、中には住所も変わってしまい、追跡調査も困難なものも存在するでしょうが、全体から見ればごく一部のはずです。
 
余談ですが、今回はたまたまかんぽ生命がクローズアップされましたが、同じような問題が共済でも起こっているのではないかと思います。