かんぽ生命の不払い問題のタイミング

先週は、株式会社かんぽ生命保険の不払い問題がクローズアップされて、例によってマスコミが一生懸命バッシングしていました。
勿論、不払いは起こすべきではありません。ただ、この時期でのかんぽ生命の不払い問題のクローズアップには、意図的なものを感じます。
 
かんぽ生命は、3/19にがん保険に関する規制緩和の要望を出しました。
「第三分野商品(がん保険)の限度額規制に関する政令改正要望について」
http://www.jp-life.japanpost.jp/aboutus/press/2009/abt_prs_id000128.html
(株式会社かんぽ生命保険 プレスリリース 2009.3.19)
これに関しては、鳩山総務大臣記者会見で推進の立場を取ることを明言しています。
これに対して、アメリカ政府は反発しています。どう考えても、主にアフラックアリコジャパンが利権確保のために、アメリカ政府にそう言わせているとしか思えません。あまり目立ってはいませんが、がん保険を販売している既存の生損保も本音は反対でしょう。
そこで極めて寝技っぽい手ですが、不祥事を明るみに出せば、がん保険規制緩和の話はストップすることを見込んで、反対勢力がこのタイミングでわざと明るみに出させたという疑いがあります。
 
金融庁は生保各社の不払いの構造を理解しているでしょうから、容易にかんぽ生命にも同様の問題があることは分かっていたでしょうし、内密に調査を命じていたと考えられます。
当然に、不払いがあれば行政処分(多分、業務停止はなくて業務改善命令のみ)の対象になるでしょうけど、その場合は正式に金融庁から公開されるはずです。
今回の情報源がどこからのものなのかということも気になるところです。
尤も、このタイミングになっても、かんぽ生命のサイトに何も出ていないのもどうかと思います。現在は80万件という数字だけが独り歩きしている状態です。現在調査中で5月末に調査結果を出す見込みというのなら、そのことだけでも知らせるべきだと思います。