損保ジャパンでの統合承認と日本興亜損保の準備

NKSJホールディングス株式会社への統合に向けて、株式会社損害保険ジャパン日本興亜損害保険株式会社は動いており、22日に損保ジャパンでは臨時株主総会で統合に関する決議がされました。
その結果は当初の予定どおり承認されたのは周知の事実ですが、大々的なニュースリリース等は一切なく、サイトでは以下の株式移転公告がなされたのみです。
「株式移転公告」
http://www.sompo-japan.co.jp/e-koukoku/download/20091223.pdf
(株式会社損害保険ジャパン 大切なお知らせ 2009.12.23)
他方のMS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社も同じ22日に臨時株主総会が行われ、やはり統合・合併について決議されたのですが、そちらは大々的にサイトにてその内容を公開しています。
それに比べると、損保ジャパンの公開度合は控えたものになっており、相手方の日本興亜損保の結果を待っているように見受けられます。
 
日本興亜損保は30日に臨時株主総会を予定しているのですが、先ほど「日本興亜損保の株主総会開催差止の仮処分申立(其の参)」に書いた状況にあり、まだまだ松澤氏らはあきらめていません。
その反対している松澤氏らに対して、隙を与えないようにする必要があります。今頃?という感じがしますが、保険金支払遅延が経営陣の指示によるものであるために提訴せよという株主側からの申し立てに対して、それを拒絶する旨の連絡を明らかにしました。
「株主からの取締役責任追及の訴えに関する不提訴理由通知書の送付について」
http://www.nipponkoa.co.jp/news/whatsnew/2009/news2009_12_18_tuutisho-souhu.pdf
日本興亜損害保険株式会社 ニュースリリース 2009.12.18)

平成21年11月10日、当社の個人株主から、当社の保険金支払業務に関して取締役の責任追及の訴えの提起を請求する旨の書面を受領しておりますが、今般、当社監査役会から当社取締役会に対し、監査役による調査の結果、上記請求書面において記載された事実は認められないことから、監査役全員一致の意見として上記請求について取締役に対する訴えを提起しないことを決定し、上記株主に対しその旨の通知を送付した、との報告がありましたので、お知らせいたします。

この点に関しては実態は黒だろうと私も思っていますが、その立証はもはや不可能に近いと思います。特に金融庁日本興亜損保の言い分を認めて、その内容で行政処分をした以上、当事者以外に事実関係を表に出す者はいないと思います。もし、その当事者の気が変わるとしても、統合後のことになろうかと思われます。
とにかく、日本興亜損保は↑の公表により、やるべきことをしたことと見解を明らかにしたことによって、攻められてもこの通り主張をするだけでしょう。