日本興亜損保の自動車保険改定(2)

ある伝手で日本興亜損保のカーBOX(くるまの総合保険)の証券セット用の約款(安心ガイドというものです)が手に入ったので、先日「日本興亜損保の自動車保険改定(1)」で書けなかったことを書いてみます。
 
「〜「わかりやすい」「社会にやさしい」をコンセプトに〜
 2008年12月より自動車保険を改定します!」
http://www.nipponkoa.co.jp/news/whatsnew/2008/news2008_08_14_kaitei.pdf
日本興亜損害保険株式会社 ニュースリリース 2008.8.14)

◆特約を統廃合しシンプルな構成としました。
・内容の違いが分かりにくい類似する特約を1つにまとめ統合。
・「車両保険を契約すると自動的にセットされる」など、見落としが発生しやすい特約を基本補償の範囲に含めることで廃止。
・販売件数の少ない、またはバリエーションとして細かすぎる特約の廃止。
※個人向け自動車保険「カーBOX」で特約数を62→47に削減します。

まずは、特約削減の方から・・・と思ったのですが、どうも数が合わないです。手元の約款には特約が61個しか載っていません。サイトによると、カーBOXは2007年6月が最新状態のようです。この約款は2007年7月に増刷されたものなので、最新状態だと思うのですが、何か抜けているのでしょうか?
ちなみに載っている特約は以下のとおりです。
1.家族運転者等の年齢条件に関する特約
2.家族運転者等年齢条件の変更予約特約
3.同居の子供運転危険追加担保特約
4.運転者家族限定特約
5.運転者夫婦限定特約
6.運転者本人限定特約
7.別居の未婚の子に対する本人・夫婦限定不適用特約
8.補償対象外運転者に対する救済担保特約
9.相手自動車全損時超過修理費用等担保特約
10.人身傷害に関する被保険自動車搭乗中のみ補償特約
11.人身傷害諸費用担保特約
12.入通院一時金2倍支払特約
13.死亡・後遺障害一時金担保特約
14.搭乗者傷害「医療保険金・日数払」担保特約
15.入通院一時金不担保特約
16.無保険車傷害担保特約
17.車対車「車両損害」および限定危険担保特約
18.車両事故の超過修理費用担保特約
19.車両新価保険特約
20.買替時諸費用担保特約
21.車両保険の無過失事故に関する特約
22.車両盗難不担保特約
23.車両保険の適用範囲に関する特約
24.地震・噴火・津波危険「車両損害」担保特約
25.事故・故障付随費用保険金増額特約
26.事故・故障に関する代車費用担保特約(実損支払)
27.被保険自動車の盗難に関する代車等費用担保特約
28.財物損害担保特約
29.財物損害担保特約の積載動産損害に関する盗難危険不担保特約
30.臨時代替自動車担保特約
31.ファミリーバイク特約
32.ファミリーバイク特約(人身傷害型)
33.弁護士費用等担保特約
34.日常生活賠償責任担保特約
35.費用保険金等不担保特約
36.初回保険料の口座振替に関する特約
37.コンビニエンスストア等における保険料の払込みに関する特約
38.クレジットカードによる保険料支払に関する特約
39.保険料分割払特約
40.保険料分割払特約(大口)
41.保険料分割払特約(長期)
42.団体扱特約(一般A)
43.団体扱特約(一般B)
44.団体扱特約(一般C)
45.団体扱特約
46.団体扱特約(口座振替方式)
47.集団扱特約
48.更正追加返還保険料の口座決済に関する特約
49.異動追加返還保険料の口座決済に関する特約
50.異動追加返還保険料の口座決済に関する特約(大口)
51.通知方法および追加保険料の払込みに関する特約
52.通知方法および追加保険料の払込みに関する特約(団体扱用)
53.通知方法および追加保険料の払込みに関する特約(集団扱用)
54.積立型基本特約
55.保険証券の発行に関する特約
56.継続契約の取扱いに関する特約
57.等級プロテクト特約(一般用)
58.等級プロテクト特約(子供用)
59.リースカーに関する特約
60.通信販売に関する特約
61.共同保険に関する特約条項
 
こうして見ると、明らかに他の大手社よりも特約は多いです。削減する余地はかなりありそうです。
何が1個足らないのか考えても仕方ないので、ここから15個削減するとしたら、どれを削るのか予想してみることにします。
 
まずは、1つにまとめられる特約。
1.家族運転者等の年齢条件に関する特約
2.家族運転者等年齢条件の変更予約特約
は、2の方を1に含む形にできそうです。あるいは2を廃止でもいいかと思います。異動でできることなのですから。
4.運転者家族限定特約
5.運転者夫婦限定特約
6.運転者本人限定特約
7.別居の未婚の子に対する本人・夫婦限定不適用特約
8.補償対象外運転者に対する救済担保特約
を1つにできそうです。運転者限定特約といった感じのネーミングでいいかと思います。
これで、-5 です。
 
次に、自動付帯の特約。
16.無保険車傷害担保特約
21.車両保険の無過失事故に関する特約
23.車両保険の適用範囲に関する特約
27.被保険自動車の盗難に関する代車等費用担保特約
30.臨時代替自動車担保特約
これで、-5 です。
56.継続契約の取扱いに関する特約 も自動付帯のようですが、これは他社も普通保険約款に含める動きはないのでそのままにしておきます。
 
最後に、販売件数の少ない…というのは分からないので、バリエーションとして細かすぎる特約に絞ってを独断で。
39.保険料分割払特約
40.保険料分割払特約(大口)
は、1つでいいでしょう。長期分割はだいぶ違うので、まとめないことにします。
49.異動追加返還保険料の口座決済に関する特約
50.異動追加返還保険料の口座決済に関する特約(大口)
も、同じで1つでいいでしょう。
51.通知方法および追加保険料の払込みに関する特約
52.通知方法および追加保険料の払込みに関する特約(団体扱用)
53.通知方法および追加保険料の払込みに関する特約(集団扱用)
も、まとめられそうです。
57.等級プロテクト特約(一般用)
58.等級プロテクト特約(子供用)
も、1つで十分です。
これで、-5 です。
 
一応、合計で-15です。
さて、これで合っているかどうかは、判明したときのお楽しみということにしておきましょう。
これ以外には、
14.搭乗者傷害「医療保険金・日数払」担保特約
を廃止するかどうかが見ものです。