各社の火災保険を見てみよう(其の弐)

前回の「各社の火災保険を見てみよう(其の壱)」の続きです。
そう言えば、一般向けには「火災保険」ではなく、「すまいの保険」と言うのがスタンダードのようです。ここでは、「火災保険」で始めてしまったので、火災保険で続けることにします。
エントリーしたのは、以下の火災保険です。

 
補償の内容を調べていて、ちょっと驚きました。
業界標準の普通火災保険,住宅火災保険,住宅総合保険,店舗総合保険,団地保険くらいまでは、大体知っているつもりだったので、各社独自商品もそんなに基本部分は違わないだろうと思っていました。確かによく似ている箇所が多いのですが、微妙に違うという箇所もかなり多いです。付随的保険金の支払い漏れ問題は自動車保険が引き金ですが、よくよく調べたら火災保険の方がやばいんじゃないか?と思えてくるほどです。
でも、補償内容の話はボリュームが多過ぎるので、其の参以降にすることにします。
 
まずは、単純なところで、保険の目的物から。(割と最近まで「保険の目的」と言っていたのですが、ガイドラインや保険法で「保険の目的物」に変わりました。)
これは当たり前ですが、「住居に使用される建物およびその建物内の家財」といったところでしょう。その住居に使用される建物には、住宅物件は当然として、居住部分がある一般物件(いわゆる併用住宅)も含まれると考えられます。さすがに、工場物件や倉庫物件は想定外でしょう。
で、この辺りの当たり前のことがサイトやパンフレットに明示されているかどうかちょっくら確認してみます。明記されていたのは、新家庭保険(新火災保険),ホームぴたっとE(住宅安心総合保険)です。他の商品も間接的には読めますけど。
ちなみに、今回対象の6つの火災保険のいずれも持ち家を対象にしていますが、借り家用のプランやマンション共用部分用のプランもあります。あまり手を広げると調べるのがめんどくさいので、今回は持ち家用のプランをメインとします。
 
保険金額を定めるときに、時価か再調達価格かも重要なポイントです。特に約定しなければ、時価ということになります。(法律(現在なら商法,将来は保険法)にそう定められているので。)
各社のサイトやパンフレットで調べてみました。なお、地震保険は下記の基準とは別で、時価ベースです。

  • 東京海上日動のホームオーナーズ保険(個人財産総合保険)
    • 建物,家財は再調達価格。
    • 明記物件は時価
  • 三井住友海上のホームピカイチ(ホームライフ総合保険)
    • 建物,家財は再調達価格。
    • 明記物件は時価
  • 損保ジャパンの新家庭保険(新火災保険)
    • 建物は再調達価格or時価の選択可能。
    • 家財は再調達価格。
    • 明記物件は時価
  • あいおい損保の家庭総合保険
    • 建物,家財は再調達価格or時価の選択可能。
    • 明記物件は時価
  • 日本興亜損保フルハウス(すまいの総合保険)
    • 建物,家財は再調達価格。
    • 明記物件は時価
  • ニッセイ同和のホームぴたっとE(住宅安心総合保険)
    • 建物,家財は再調達価格。
    • 明記物件は時価

さすがに各社が注力している火災保険最上級商品だけあって、いずれも再調達価格を基準にしています。
選択肢が一番豊富なのは、家庭総合保険です。ただ、このあいおい損保の家庭総合保険のパンフレットの説明が一般の契約者にとってはちょっと引いてしまうのではないかと思える内容ですが…。
保険金額の設定については長期契約について調べるときに、再びポイントにしようかと思っています。
 
長くなってきたので、(其の弐)はここまでにします。続きはまた(其の参)で。