AIU の契約者向け説明

日曜だというのに、AIU のサイトのトップページが更新されていて、以下の案内がありました。(21日(日)の午前10時頃に更新されたようです。)
月曜まで待たずに休日の今日にこれを出したということは、やはり、今でも照会がひっきりなしに来ているのではないかと思われます。
 
AIGグループ共同広告: 『AIGグループの大切なお客さまへ』」
http://www.aiu.co.jp/top/pdf/aig_080920.pdf
「大切なお客さまからのご質問にお答えします」
http://www.aiu.co.jp/top/pdf/AIU_FAQ_20080921.pdf
AIU保険会社
 
1つ目の方は、以前に AIG にて出したものと同じようです。
2つ目の方は、Q&A 形式となっており、それなりに噛み砕かれて意味のあるものになっています。読むならコッチの後半です。

AIU保険会社への影響等について】
質問1.AIGAIU保険会社はどういう関係にあるのですか?
お答え AIU保険会社は、金融持株会社であるAIGの100%子会社(直接・間接を含む)であり、日本におけるAIU保険会社はその日本支社です。しかしながら、保険業は、営業している個々の国において、その国内に保険金支払余力に見合った資産を確保することが求められております。AIGグループにおいても、各国で営業している保険会社は、現地法人であれ、支店であれ、個々の独立した法人(保険会社)として、すなわち別法人として体制や資産確保をし、個々の現地法人・支店単独で支払余力の確保を行っています。したがって、AIG本社の状況とは関係なく業務運営がなされる環境にあります。
 
質問2.どうしてAIGの財務状況が私の保険契約に影響がなく、私の保険契約は大丈夫であると言えるのですか?
お答え 日本におけるAIU保険会社は、保険業法に基づいて、事業運営がなされており、国内のご契約者様のご契約に係る保険金のお支払等につきましては、同法に基づき、責任準備金の積立等によって、十分に確保されております。また、責任準備金が十分積み立てられているか否かの確認は、他の保険会社と同様に、保険計理人によって確認されております。

 
日本において AIU に対して保険業務の認可がおりているということは、日本の基準で金融庁がOKを出しているということを意味します。AIG と資本関係は持っていますが、保険業務そのものについては日本のルールでやっているということです。そのことを噛み砕いて説明しているのが、質問1の内容です。
質問2の内容では、ソルベンシーマージン(支払余力)ではなく、責任準備金が確保されていることによる説明となっています。古い人間のせいか個人的には、ソルベンシーマージンよりも責任準備金を持ちだされる方がしっくりきます。
十分な責任準備金が積まれていれば、仮に他の保険会社に契約を移転されたとしても、その保険の補償内容はそのまま100%保証される可能性が高いと考えられます。契約の移転と同時にその契約分の責任準備金が移転されれば、補償内容を削減する理由はありませんから。過去に破綻した保険会社の契約移転のケースよりも、近年行われた合併による契約移転のケースの方に近いモデルになると思っています。(他の保険会社が買収したらの話。)
不安材料があるとすれば、急激に大量の解約が殺到することによって、短期資金が枯渇して、長期で運用することを前提に保有していた債券等を現金化することにより資金が目減りすることかと思います。
 
AIG 自体は、国内外の損害保険と生命保険の子会社を可能なかぎり維持する方針としていますが、それも借りた資金の返済状況によって容易に変わる話だと思っています。
個人的には、損保ジャパンがアメリカンホームを手に入れるんじゃないかと思います。
ダイレクト系販売は伸びる分野と見込まれますが、自社で直接やると既存の代理店の反発があるでしょうし、三井住友海上あいおい損保日本興亜損保は、何らかの形で既にダイレクト系損保との関係を持っているので、持っていない東京海上日動か損保ジャパンが欲しがるだろうという単純な読みですが。