日本興亜損保vsサウスイースタン(第二ラウンド-3)

10/7付でタイトルに関連する記事がWEB上で公開されていました。
実際は週刊ダイアモンド10/4号の記事なので、おそらく9月中旬…多分、サウスイースタンの要求が公開された直後に取材したと思われます。従って、タイミングとしては、前の「日本興亜損保vsサウスイースタン(第二ラウンド-2)」とほぼ同時期と思います。
 
筆頭株主投資ファンドとは対話を続けるし主張も行なう
 日本興亜損害保険社長 兵頭 誠」
http://diamond.jp/series/top_answer/10013/
(DIAMOND ONLINE  2008.10.7)
 

 株主総会が終わった後、すぐさま米国に飛んだ。社長再任案に反対票を投じた筆頭株主の米投資ファンド、サウスイースタン・アセット・マネジメントなどを訪問するためだ。

このことは初耳です。
で、先方のキーマンと会えたのかどうか、どんな話し合いをしたのかが知りたいところです。
尤も、9月中旬にサウスイースタンから経営に関して要求が出ていることから、不調に終わったであろうことは容易に推測できます。
もしかしたら、9月までサウスイースタンを黙らせることができたこと、注文内容から兵頭氏個人の名前がなくなっていることは話し合いの成果なのかもしれません。公平に見ても、兵頭氏の社長の任期からし日本興亜損保の業績不振は兵頭氏が原因とは考えにくいです。少なくとも、その点に関してだけは理解してもらえたのかもしれません。
 

 もっとも本業の自動車保険については、クルマの販売が伸び悩んでおり、厳しい。
 
 だが、まったく手がないわけではない。たとえば、急発進、急加速をしない環境に優しい運転の推奨に業界を挙げて取り組んでいる。つまり、環境に優しい運転をすれば事故は減り、保険金の支払い減少につながる。売り上げが伸びなくても、収益は改善するというわけだ。

本当にこんな話をしてきたのでしょうか?
もし、私がサウスイースタンの立場だったら、こう言います。
「環境に優しい運転と事故の減少には、本当に因果関係があるのか?数値・金額としてどのくらいなのか?」
「仮に保険金が減少したとしても、それは純保険料を下げて契約者へ還元することになるのではないか?それを保険会社の収益にしてよいのか?」
こう問われたときに、論理的に筋の通った返答ができるのでしょうか?少なくとも、"環境に優しい運転"により日本興亜損保の業績を良くするというロジックは成り立たないと私は思います。
この程度の話しかできないなら、話し合いをしても効果は期待できなさそうです。