サウスイースタンの動きと損保2社統合

株式会社損害保険ジャパン日本興亜損害保険株式会社の大株主であるサウスイースタン・アセット・マネジメントは、両社の統合に関して以下のコメントを出していました。
「損保ジャパンと日本興亜の統合に関する発表について」
http://www.southeastern.jp/jp/release/data/03132009.html
(Southeastern Asset Management, Inc. ニュースリリース 2009.3.13)

サウスイースタン・アセット・マネジメント(以下、サウスイースタン)は、今後、詳細が明らかとなるまで、方針を明確に致しません。サウスイースタンは長年の考え方(※)に沿って、如何なる統合に対しても、コーポレートガバナンスの最良モデルの採用と、投資方針と報酬制度の改革を期待していきます。
サウスイースタンは、株式会社損害保険ジャパン日本興亜損害保険株式会社に至る前の時代から、10年以上にわたり、両社の現経営陣の在任期間よりも長期間にわたって、両社の株主となってきました。サウスイースタンは、全ステークホルダーにとっての価値を創造する統合に強い関心を抱いており、株主の賛同を必要とする現在進行中の諸条件の策定について、協議に関与できるよう期待しています。

 
両社は今のところサウスイースタンが統合の引き金を引いたというコメントはしていませんが、やはり大きな影響を与えたと見るのが自然だと思います。
サウスイースタンも↑のコメントでは、詳細が出てからじゃないと口出しはしないと言っていますが、口出しをする準備は着々と整えているようです。
以下は、3/16 17:10 に提出された大量保有報告書です。損保ジャパンの株を買い増している上に、株を保有する目的を"発行者経営陣又は株主総会に助言又は重要提案行為等を行う"ためと変更しています。
「EDINET提出書類 サウスイースタンアセットマネージメントインク(E06251) 変更報告書(大量保有)」
EDINET(金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム)
http://info.edinet-fsa.go.jp/
↑のページ下部の『閲覧→有価証券報告書等』をクリックした先で以下の条件で検索をかけます。
提出者EDINETコード:E06251
提出者種別:外国法人・組合
書類種別:大量保有報告書
すると、E06251 サウスイースタン アセット マ… がリストに出てくるので、E06251 をクリックします。
今度は、提出書類のリストが出るので、その中の↓を見ると報告内容を見ることができます。
H21.03.16 変更報告書(大量保有)  発行:株式会社損…

【報告義務発生日】    平成21年3月13日
【提出日】        平成21年3月16日
    (中略)
【変更報告書提出事由】    保有目的を変更したこと
    (中略)
第1【発行者に関する事項】
発行者の名称     株式会社損害保険ジャパン
    (中略)
第2【提出者に関する事項】
1【提出者(大量保有者)/1】
(1)【提出者の概要】
 ①【提出者(大量保有者)】
個人・法人の別    法人(外国会社)
氏名又は名称      サウスイースタン アセット マネージメント インク
    (中略)
(2)【保有目的】
 投資利益を得るため、及び状況に応じて、発行者がその本質的な価値を最大化するこ
 とを助けるため、発行者経営陣又は株主総会に助言又は重要提案行為等を行うこと
(3)【重要提案行為等】
 状況に応じて重要提案行為等を行う予定である
    (中略)
②【株券等保有割合】
    (中略)
 上記提出者の
 株券等保有割合(%)           7.57%
 (R/(U+V)×100)
 直前の報告書に記載された         6.77%
 株券等保有割合(%)

何をするつもりなのかは今後の展開によって明らかになってくるでしょう。しかし、ただ単に持ち株会社の下に2社がぶら下がるだけで他に特段何もしないというのは、サウスイースタンは認めないと思います。