損保の医療保険…週刊ダイヤモンド(3/14号)保険特集より

3/10のブログ「週刊ダイヤモンド(3/14号)保険特集」では、週刊ダイヤモンドの3/14号の保険特集についてざっくりと感じたことを書きました。今回は、その中の Part 2 の「プロが選んだ　自分が入りたい保険･入りたくない保険」のうち、医療保険とガン保険について書こうと思います。
　
この「プロが選んだ　自分が入りたい保険･入りたくない保険」では、ＦＰや保険ジャーナリスト１７人が入りたい保険と入りたくない保険をそれぞれ挙げて、それが簡潔にまとめられています。なお、記者は一切候補を出していないそうです。
記者の総論では、「商品の仕組みがシンプルでわかりやすく、価格の安い商品の評価が高い。」とあります。近年は、売り手の言いなりではなく、契約者自身がきちんと理解した上で加入しようとしているためではないでしょうか。おそらく、この傾向はしばらく続くと思われます。
　

医療保険

入りたい保険
9　CURE(キュア)　オリックス生命
8　健康のお守り　損保ジャパンひまわり生命
6　EVER(エヴァー)　アフラック
4　メディスマート　PCA生命
4　SURE(シュア)ワイド　ソニー損保
3　セルフガード　アクサ生命
2　Dr.ジャパン　損保ジャパン
2　新総合医療共済　全労済
入りたくない保険
8　無選択型医療保険　各社
3　健康のススメ　AIGエジソン生命
3　リターンズ　アリコジャパン
2　フェミニーヌ　損保ジャパンひまわり生命

先頭の数字は得票数です。
損保の中では、ソニー損害保険株式会社のSURE(シュア)ワイド(傷害および疾病危険担保特約付がん保険)と株式会社損害保険ジャパンのDr.ジャパン(新・長期医療保険)が良い評価を得ています。損保で医療保険を販売している会社は他にもあるのですが、この２つは知名度で頭一つ抜けていると思います。良い保険だから知名度が高いのか、知名度が高いから選ばれたのか…根拠はありませんが、何となく後者のような気がしてなりません。暇な時にでも、他の損保の医療保険を調べてみようと思います。
　

ガン保険

入りたい保険
12　アフラックのガン保険f(フォルテ)　アフラック
12　がん治療支援保険　東京海上日動あんしん生命
4　メディコム　セコム損保
3　スーパー上乗せガン保険　AIU
3　アリコのガン保険　アリコジャパン
2　終身ガン保険　日本興亜生命
入りたくない保険
5　ガン診断保険　チューリッヒ生命
4　アフラックのガン保険f(フォルテ)　アフラック
4　メディコム　セコム損保

ガン保険というのは、医療保険の一分野(ガン)について特化したものであるというのが私の認識なのですが、商品性が全く異なるのか、先の医療保険とはかなり違った顔ぶれになっています。
損保屋としてここで注目すべきなのは、東京海上日動あんしん生命保険株式会社のがん治療支援保険と日本興亜生命保険株式会社の終身がん保険の評価が高いことです。両社とも母体である損保(東京海上日動火災保険株式会社，日本興亜損害保険株式会社)は、「第三分野商品に係る保険金の多数の不適切な不払い」を契機に医療保険等の第３分野商品を売り止めにし、生保子会社に取扱いを集中させました。その事とこの高評価に因果関係があるのかどうか分かりませんが、単なる偶然ではないような気がします。
ここでは、セコム損害保険株式会社のメディコム(ガン治療費用保険)は±０なので評価外とすれば、損保で高評価を得ているのはAIU保険会社のスーパー上乗せ健保ガン保険Special だけです。生保の方も外資系の評価が総じて高いです。国内社が第３分野商品を売れるようになったのはビッグバン以降ですから、そのハンディキャップがまだ解消されていないように思えます。