業界横並びと各社マターの境目(搭乗者傷害保険の保険金種類)

備忘のために、2009年7月1日時点で、各社リテール向け自動車保険を特定の項目について記しておくことにします。
今回のテーマは、搭乗者傷害保険において支払われる保険金の種類についてです。
現在の損害保険料率算出機構の標準約款(「搭乗者傷害条項」)にて規定されている保険金の種類は↓のとおりです。

(1).死亡保険金(第5条)
(2).座席ベルト装着者特別保険金(第6条)
(3).後遺障害保険金(第7条)
(4).重度後遺障害特別保険金(第8条)
(5).重度後遺障害介護費用保険金(第8条)
(6).医療保険金(日数払)(第9条)

 
冒頭に書いたとおり、2009年7月1日始期における各損保の自動車保険の搭乗者傷害保険の保険金の種類を調べてみました。
調べた対象は以下のとおりです。

結果は下表のとおりになりました。

なお、この対象損保において、(1).死亡保険金,(3).後遺障害保険金はどの損保の搭乗者傷害保険にもあるので、調査結果の一覧から外しています。
また、日本興亜損保のカーBOXには、搭乗者傷害保険はありません。人身傷害保険があるので不要という整理をしたのでしょう。
 
ここでは、大手損保は標準約款よりも保険金の種類が減っています。実際に運転席と助手席はシートベルト装着の割合がかなり高いでしょうから、シートベルト装着者特別保険金の有無はけして小さいものではないと思います。そして、ここでもイーデザイン損保は大手損保と同レベルになっています。
イーデザイン損保を除くダイレクト系損保は、標準約款並みかそれより上となっています。これまで見てきた他の比較では、SBI損保は大手損保と同じ内容でしたが、ここに限り他のダイレクト系損保と同じ側で、しかも標準約款より上となっています。
 
搭乗者傷害保険は、先日適合性審査が済んだ参考純率が上がったことから分かるとおり、損害率が悪かったので、大手損保はここ1年くらいの自動車保険改定で保険金の種類を減らしたようです。それで、今回の調査結果のようなことになったのでしょう。