富士火災、ネット募集家財の火災保険の成功

富士火災海上保険株式会社が昨年6月に立ち上げた賃貸入居者向け家財保険のインターネット契約システムでの引受が、1年にも満たない期間で、件数で7.6万件、保険料収入にして13億円にもなったとのことです。
「賃貸入居者向け家財保険の契約システム『らくトクねっと-Plus』による保険料が13億円を突破」
http://www.fujikasai.co.jp/news/attach/09041711.pdf
富士火災海上保険株式会社 ニュースリリース 2009.4.17)

富士火災海上保険株式会社(以下、富士火災、代表執行役社長CEO:ビジャン コスロシャヒ)では、昨年6月から本格稼動しました賃貸入居者向け家財保険のインターネット契約システム『らくトクねっと-Plus(プラス)』による販売実績が13億円(7.6万件)を突破し、販売計画を順調に推移しています。(2009年3月末データ)。

賃貸向けだけでこの短期間にこれだけの数字を挙げたなら、これは大成功と言えるかと思います。
私自身、この数字にも興味がありますが、もう1つ知りたいことがあります。この7.6万件のうち、純新規がどれほどあったのか?ということです。
単に継続契約の引受手段がネットになっただけということと、ネットでの引受サービスを新設したら新規契約が上乗せされたということではまったく意味が違います。
もしも後者だとしたら、火災保険のネットでの引き受けの潜在的なマーケットの存在を意味します。賃貸向けかつほとんど無名という条件で、これだけの数字なのですから、条件次第ではもっと伸びる可能性を秘めていると思います。
このリリース資料で公開されているアンケートを見ても、その可能性を示唆しています。ニーズはあったけど、今までにそれを満たす手段を保険会社が提供してこなかっただけと思えます。
 
残念ながら、富士火災の『らくトクねっと-Plus(プラス)』は代理店向けシステムなので、私が個人でどのような仕組み・募集フローになっているのか、深く調べることはできません。大凡の想像はつくのですが…。
いずれにせよ、この成功はネットの火災保険引き受けの幕開けを意味するものではないかと思っています。そして、建物オーナー向けに開始されたこのサービスが軌道に乗れば、富士火災はこの分野で第一人者となるのではないでしょうか?
余談ですが、既にソニー損保もネットで火災保険(建物)を販売していますが、非常に限定的なので今のままでは富士火災に劣っていると思われます。