富士火災、ネット募集火災保険で建物引受か?

先ほど書いた「富士火災、ネット募集家財の火災保険の成功」で、富士火災海上保険株式会社の行ったことを随分評価しました。単に家財のネットでの引受というだけのことなら、既にアメリカンホーム保険会社の家財安心プラン(通信販売用総合住宅保険・地震保険)が存在します。しかし、私が富士火災を評価したのは、寧ろ↓のニュースがあり、こちらも考慮した結果です。
「インターネットで住宅購入者等向け“家庭用火災総合保険”の契約締結が可能なシステムを稼働開始」
http://www.fujikasai.co.jp/news/attach/0904172.pdf
富士火災海上保険株式会社 ニュースリリース 2009.4.17)

富士火災海上保険株式会社(以下、富士火災、代表執行役社長CEO:ビジャン コスロシャヒ)は、家庭用火災総合保険「未来住まいる」の契約募集において、ご契約者自身が専用WEBサイトで契約締結が可能な「未来住まいる WEBシステム」(以下、「WEBシステム」)を、本格的に稼働開始しています。

リリース資料には明示されていませんが、このシステムにおいては、家財だけではなく建物への付保も可能と思われます。
なぜなら、このシステムのターゲットが賃貸入居者ではなく住宅購入者等向けであること、扱っている保険商品が建物引受可能な未来住まいる(家庭用火災総合保険)であること、そして家財専用なら「らくトクねっと-Plus(プラス)」の拡張で十分であろうことから推測できます。
もし建物付保可能ということであれば、画期的と言えると思います。しかも、ソニー損保の住宅火災保険TypeSと異なり、保険募集者(代理店)が金融機関だけに限定されないようになっています。保険募集者(代理店)が一応いることになっているとはいえ、ネットで募集をやるなら、実態はほとんど直扱に近いものとなってくるでしょう。
もしも、これを代理店のしがらみのないダイレクト系損保がやれば、直扱か媒介代理店かのいずれかでやることになるでしょう。その時には、今のリテール分野向けの自動車保険と同じようになる時がくると思われます。そして、その時はもうそんなに先ではないでしょう。火災保険の認可を持ち、同じAIG系列で、アメホという存在がありますから。
 
なお、この「未来住まいる WEBシステム」も「らくトクねっと-Plus(プラス)」と同様に代理店コードの入力を必要としており、それがないと先に進むことができないようになっています。
その点からすると、直ちに自動車保険のように比較サイトでの募集という形態にはならないように思われます。ただ、それも普及と時間の問題でしょう。