チューリッヒの2008年度の数字

チューリッヒ保険会社の2008年度の業績が6月4日に公開されていました。
「2009年(平成21年)3月期の主要業績のお知らせ」
http://www.zurich.co.jp/aboutus/news/release/pr090604.html
チューリッヒ保険会社 ニュースリリース/お知らせ 2009.6.4)
例によって主要な数字をざっと見てみました。
 正味収入保険料:39,710百万円(前年度:39,915百万円)
 経常利益:-1,783百万円(前年度:-3,288百万円)
 正味損害率:58.8%(前年度:54.2%)
 正味事業費率:41.0%(前年度:41.9%)
経常利益の赤字幅は圧縮されましたが、正味収保の減少と損害率の上昇はマイナスポイントです。
チューリッヒは正味収保の約72.3% が自動車保険ですから、自動車保険の影響が強く出ます。その自動車保険は、正味収保が29,321百万円→28,716百万円,正味支払保険金が15,524百万円→16,900百万円という前年度からの推移となっています。
ダイレクト系の自動車保険がどこでも例外なく伸びているかというと、そうでもないことが分かりました。
 
多分、このことについてチューリッヒは相当な危機意識を持っていると思われます。下期にリリースされたもの…12月10日の携帯での契約締結、1月28日のサイトリニューアルは、テコ入れ策の一環として見ることができます。特にサイトリニューアルは、広告量増加,キャンペーン,保険料値下げ,商品改定,ロードサービス拡充などに比べれば、比較的費用のかからない方法だと思います。
一方で、チューリッヒの売りの1つはロードサービスなのですが、ここは他社が追いついてきていて、特に際立って優位と言える状態でもなくなってきました。余談ですが、6月5日、アメリカンホーム保険会社もロードサービスの拡充を公表しました。
サイトリニューアル時に公開したブランドコンセプトHelpPoint の具体的なモノが出てくるのかどうか、その効果があるのかといったあたりが今後気になるところです。