イーデザイン損保のパンフレットの失敗?

イーデザイン損害保険株式会社のパンフレットは、↓のリンク先に PDF版が置かれています。
http://www.edsp.co.jp/guide/guide_010/
イーデザイン損害保険株式会社 HOME > 自動車保険ガイド > パンフレットなど)
6月の開業時にも内容を見てみたのですが、7月4日現在もその当時のものと同じもののようです。募集文書のコードと思われる AA60017-110-0-0905 も変わっていないので、少なくとも募集に関する説明は同じはずです。
 
イーデザイン損保のパンフレットはP.5で『あなたの保険料を、できるだけ抑えるために。いろいろな工夫をしています。』と題して、特定の3パターンについて大手5社の平均保険料(6月30日始期)との保険料比較を載せています。
自動車保険の関係者なら大抵分かることかと思いますが、7月1日以降始期契約においては、その平均保険料が変わります。つまり、現時点においてあり得ない平均保険料と比較をしているということになります。
パンフレットには、6月30日始期で比較をしていると明記しているので、嘘は書いているとは言えませんが、少なくとも現時点において無意味な情報と言えますし、7月1日からはこの数字が変わるということを知らない一般の人に対してはもはやこの部分を募集に使うべきではないと思います。
 
言うまでもないことですが、これと同じことをしているソニー損害保険株式会社(2009年2月1日始期)やアドリック損害保険株式会社(2008年8月1日始期)も当然に同じ問題を抱えています。この2社については、過去に取り上げているので今回は詳細は割愛します。
 
そもそも自社のパンフレットにおいて他社比較をすることに無理があると私は思います。
なぜなら、真面目にやろうとすれば他社の動向によってパンフレットの差し替えが必要となるし、そこを無視していい加減のほったらかしにしておくなら比較情報の価値がなくなるからです。
他社比較をするなら、容易に更新・差し替えができるもので行うべきと考えます。紙媒体なら独立したチラシにするのが適当です。それよりも Web サイト・モバイルコンテンツのみで情報提供する方が、回収の必要がない分はるかに適しています。
イーデザイン損保は割引制度から見ても、ネット経由メインであることは明白です。作成量の少ない紙媒体にわざわざこんな更新頻度の読めない情報を載せるのはらしからぬ失敗と私は思っています。信用を失うパンフレットを使い続けるか、費用面での無駄を甘受するかの二者選択となりますから。