三井ダイレクトの自動車保険改定(2010年3月)

三井ダイレクト損害保険株式会社自動車保険医療保険の改定を2010年3月1日に行う旨のニュースリリースを出しました。この時期なので、当然にその主な内容は保険法対応のようです。
今回は自動車保険に絞ってみていくことにします。
保険だけでなく、付帯サービスも改定するようです。なお、保険は始期ベースで変わりますが、付帯サービスは始期に関係なく3月以降の利用なら一律改定後のものになります。
「「保険法の制定」ならびに「当社保険商品および付帯サービスの改定」に関するお知らせ」
http://www.mitsui-direct.co.jp/corporate/topics/20091221/
三井ダイレクト損害保険株式会社 トピックス 2009.12.21)

三井ダイレクト損保では、「保険法の制定」に伴い、すべての商品について保険約款の改定を行います(2010年3月1日以降責任開始契約に適用します)。
また、「保険法の制定」に伴う改定の他、その他の商品改定、ならびに自動車保険付帯ロードサービスの改定も同時に実施いたします。なお、ロードサービスの改定は、既に三井ダイレクト損保の自動車保険・バイク保険をご契約いただいているすべてのお客さまにも2010年3月1日サービス提供分から適用いたします。

保険法対応以外の変更もあると上記の案内に書かれていますが、大きな変更点はなく、ざっと見た感じでは、用語の平明化の他には、搭乗者傷害保険のシートベルト装着者特別保険・チャイルドシート装着者特別保険金の廃止くらいのようです。
この保険金を廃止しているということは、純保険料率にも手を入れているということを意味します。おそらく、そのついでに他の料率もいじっているのではないかと思われます。リリース資料には保険料が変わることについて全く触れていませんが、変更のある可能性大です。(今回実際に試算してまでは調べていません。)
重要事項説明書も保険法対応で手が入っています。告知事項や通知事項が具体的に何かということが書かれていない点に関してはイマイチですが、給付の履行期の起算となる保険金請求資料のリストが分かりやすく追加された点は評価できます。ここはなんとなく三井住友海上火災保険株式会社のものを参考にしたような気がします。
 
三井ダイレクトの自動車保険の付帯サービスは、他社と比較して最も貧弱な内容でした。今回の改定で、他社並みとまではいかないまでも、これまでのように圧倒的に貧弱なレベルからは脱するところまで良くなっています。
「ロードサービスのサービス内容拡充について」
http://www.mitsui-direct.co.jp/corporate/topics/20091221/004.html

(1)レッカーサービスの無料牽(けん)引距離の拡大
レッカーサービスの無料牽(けん)引距離(上限10km)を、当社(ロードサービスセンター)が指定する修理工場までは距離制限なしに変更します。ただし、お客さまが修理工場を指定される場合は、30kmを限度とします。
(2)同一箇所のトラブルに対する90日制限の対象範囲の縮小
90日制限の適用を「車両トラブル緊急対応サービス」における「バッテリー上がり」の際のエンジン再起動、および、「ガソリン10リットルサービス」のみとし、他のサービスについては90日制限の適用を廃止します。
(3)車両トラブル緊急対応サービスにおける対象サービスの拡大
「キー閉じ込み」「バッテリー上がり」「パンク(スペア交換)」「落輪引き上げ」「ガス欠」については30分の時間制限を撤廃します。「その他の作業」については30分程度を限度として簡易作業をします。
(4)車両搬送サービス・帰宅費用サービスのサービス上限の拡大
帰宅費用サービスは2万円、車両搬送サービスは10万円に拡大します。

以上が拡大するサービス内容で、以下が新設されるサービスです。

携帯電話GPS機能を使った位置確認サービス
2010年3月1日以降サービス提供分からは、ロードサービスをご利用いただく際、旅行先など見知らぬ場所でも、事故・故障現場を正確に特定することにより、迅速なサービスのご提供をいたします。

これらによって、付加保険料を上げることにしたのかどうかは不明です。