他社が危機的状況な時にありがちな勧誘
日曜は米国の大手保険会社である AIG が危機的な状況だというニュースをあちこちで目にしました。AIG がこければ、AIU はもとより、アメリカンホームや富士火災に何らかの影響が出ることが想像できます。
このような事態を見越したかのように、損保業界のガイドラインには↓の注意があります。
あくまでガイドラインであり、即座にこれが金融庁の行政処分に結びつくわけではありませんが、こういうものがあることを知っておいた方が良いと思います。
「保険募集の適正な活動に関するガイドライン」
http://www.sonpo.or.jp/about/guideline/pdf/index/tekiseiboshu_guideline.pdf
(日本損害保険協会 協会のご案内 > 行動規範・指針等)
?.保険募集における不適正な行為
(中略)
2.「保険業法第300条の規定に違反する」おそれのある行為
保険業法第300条では、保険契約の締結または保険募集に関して、所定の行為を禁止している。その規定に違反するおそれのある不適正な行為について以下のとおり例示する。
(中略)
<契約者等保護に欠ける(内閣府令で定める)行為(保険業法第300条第1項第9号)>
こういうときに、保険会社の社風を垣間見ることができるんじゃないかと思います。
他社がやばいという風評を積極的に利用して自社の保険募集の攻勢をかけろとハッパをかける会社、逆にこのガイドラインを遵守して風評を利用するなと情宣をする会社、特に何もしない会社…いろいろあると思います。
ただ、先に挙げた1番目のような会社は長い目で見ると一番ダメな保険会社ではないかと思えます。何故かというと、コンプライアンスを軽視して、営業成績を最重要視する社風が染みついていると言えるからです。
そこには、契約者や被保険者のためという視点はありません。
いずれ、再び、保険金の不払いや保険料の取り過ぎ、あるいは別の不祥事を起こして、信用を失っていくでしょう。
尤もイマドキ、こんな保険会社はないと思っていますが。