家財に付ける保険

自動車には自動車保険、家には火災保険(最近では、すまいの保険というらしい)を付けるのが普通です。
では、家財には何を付けるでしょう?
一戸建てやマンションに建物を保険の目的物とした火災保険を付保している場合は、その契約内で家財も保険の目的物にするのが一般的です。
そうではなくて、賃貸住宅に住んでいて、家財だけを保険の目的物にする場合はどうなのでしょう?(借家人賠償はちょっと横においておきます。どうせ、特約として付帯するのですから。)
 
この場合、加入できる保険の選択肢は2つあります。実際は、大家さんにコレに入ってくれと言われるでしょうから、自分で選択するということはないかもしれませんけど。
この2つの選択肢というのは、「火災保険」と「動産総合保険」です。
火災保険というのは、住宅総合保険またはそれに類似のオリジナル商品を指します。
動産総合保険というのは、家財一式担保特約付帯の動産総合保険またはそれに類似のオリジナル商品を指します。なお、動産総合保険は火災保険の一種ではなく、新種保険と位置づけられています。
この2つの保険は似たようなものですが、普通保険約款の作りがまったく違います。
火災保険では「保険金を支払う場合」を1つずつ列挙しますが、動産総合保険ではオールリスクです。大抵、動産総合保険の普通保険約款には"当会社は,この普通約款に従い,すべての偶然なる事故により保険証券記載の保険の目的に生じた損害に対して損害保険金を支払います。"といった感じの内容がのっけから書かれています。ある意味、単純で分かり易いです。
(そういう約款の作りにしなければならないという理由はないと思いますが、現在私が知る限りではどの商品もそうなっています。)
 
パンフレットだと「保険金を支払う場合」の表現がどちらであっても同じようなものになってしまうので、見分けるときには要注意です。
補償内容が似通っているので、意識して区別する必要はあまりないかもしれません。しかし、地震に対する備えも考えるなら、きちんと理解しておく必要があります。火災保険も動産総合保険も地震による損害は免責です。地震に対する備えは地震保険でするのが普通ですが、地震保険は火災保険にはセットできますが、動産総合保険にはセットできません。