オール電化割引と火災リスク

大抵の損保の火災保険に、「オール電化割引」というのがあります。
名前のとおり、これの適用が認められると保険料が割引になるというものです。ただし、損害保険料率算出機構が認可申請した割引ではなく、各損保の独自に定めた割引なので、割引の正式名称や割引率は各損保まちまちです。また、各社でオール電化の定義も微妙に違うようですし、一般/住宅の適用物件の範囲も同一とは限りません。
 
オール電化割引」で、保険料が割引になる根拠は『火災リスクが低いため』と思われます。
『住宅メーカーや電力会社の圧力があったため』というブラックジョークを聞くこともありますが、これは冗談としておいとくことにします。
さて、本当に火災リスクは低いのでしょうか?オール電化自体がまだ歴史的に浅いので、最初の認可取得時はきちんとした統計で割引率をはじいたものではないと思います。
では、認可取得の一定期間後にオール電化割引を適用した物件が本当に損害率が低いのかを検証して、割引が適正なのか確認したのか?というと、これもNoではないかと思います。
 
そんなことを前々から思っていたのですが、以下の記事を見て、ますます怪しい割引という印象を持つようになりました。
オール電化だと損害率が本当に良いのか知りたいと思うのですが、それもなかなか難しいようです。
「電気コンロ:誤ってスイッチ入り火災167件」
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20081120k0000m040057000c.html
毎日新聞 2008.11.19)

電気コンロのスイッチが誤って入り起きた火災が98年からの11年間で167件に上っていることが独立行政法人製品評価技術基盤機構」のまとめで分かった。