三井住友海上の募集人教育

昨年あたりから、保険募集人のレベルアップが業界の課題としてクローズアップされています。分かり易いところでは、今年から損害保険募集人試験が更新制になりましたし、損保協会主催の保険商品教育制度というものもできました。
そして、各損保でも更に e-ラーニングや研修が実施されていることと思います。
そんな中で、三井住友海上火災保険株式会社が募集人教育のためのシステムを導入したというニュースリリースがありました。
 
「新しい学習支援システム「MSカレッジ」を開発」
http://www.ms-ins.com/news/h20/1217_1a.html
三井住友海上火災保険株式会社 ニュースリリース 2008.12.17)
 
どんなものかざっくりと見た感じでは、e-ラーニングと研修管理を合体させたシステムのようです。
おそらく、どこの会社でも e-ラーニングはやっているでしょうし、当然受講管理もしていることと思います。ただ、社員,代理店をひっくるめて包括的な1つのシステムでその両方をやっているかというと別になってくると思います。
MSカレッジは、そこのところを統合したシステムのように見受けられます。
 
ただ、仕組みは優れていると思いますが、それでレベルアップが図れるかというと別問題です。
e-ラーニングの中身が陳腐なものでは話になりませんし、何よりも受講する人がレベルアップの意思を持って時間を割いて学習に取り組まなければ無意味です。
そのような雰囲気や余裕を作ることの方がシステムの導入よりもはるかに難しいと思われますが、三井住友海上はどうなのでしょう?
 
余談ですが、もし損保業界全体であと2,3年で募集人がレベルアップしたとしたら、それはこのようなシステムや教育制度のおかげというよりも、代理店の削減によりダメな代理店が淘汰された結果との相関関係の方が大きいんじゃないかという気がします。