格付会社とその格付の規制をJ-SOXで

金融審議会 金融分科会 第一部会で、2008.10.15〜12.3の第53回〜第58回の計6回に渡り、格付会社の規制について論議されてきました。私のブログでも1回だけ11/23に「格付会社とその格付と金融庁」で第53回の時に取り上げました。
なお、金融審議会 金融分科会 第一部会へのリンクは↓です。
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/base_gijiroku.html#ichibukai
 
その格付会社の規制に関して、早くも金融商品取引法(通称:金商法,J-SOX)の改正案が国会に提出されました。これは予想していたよりも結構早かったです。
「第171回国会における金融庁関連法律案」
http://www.fsa.go.jp/common/diet/171/
金融庁 国会提出法案等 > バックナンバー 2009.3.6)
実際の細かい運用については、施行規則や施行令によることになるでしょうから、現時点ではどの程度実効性のあるものになるのかはっきり分かりませんが、それでも野放し状態よりははるかにマシだと思います。
特に今回(AIGの件)は格付の評価そのものに圧力がかかったのではないかという疑惑があります。それが事実かどうかは別として、そんな疑惑を持たれるような状態では拙いのではないでしょうか。
 
なお、今回の金商法改正案では、同時に金融ADRの話も盛り込まれています。こちらは、金融審議会 金融分科会 第二部会で、2008.11.5〜12.3の第47回〜第49回の計3回に渡り論議されてきた内容のようです。ざっと見た感じでは、損保業界に関してほとんど影響はなさそうに思えます。もともと、損保業界には ADR機関として、損保協会の損害保険調停委員会財団法人交通事故紛争処理センター財団法人自賠責保険・共済紛争処理機構がありますから。