保険約款−含まずVS除外

「含まない。」「除外する。」…同じことかと思っていましたが、少なくとも生命保険の約款では使い分けをしているということを今更ながら知りました。
生命保険協会「保険金等の支払いを適切に行うための対応に関するガイドライン(2008.6.26)」のP.12 に↓の記載があります。

ただし書きで「…は含まれません。」というのは、もともと分類提要にない項目であることを確認する規定であり、「…は除外します。」というのは、分類提要の項目であるが、分類表上では除外する規定である。

一般的に言い換えると、ハナからある事に該当しない場合で明示的にその事を示したいときは「含まれません」と表記し、ある事に該当するけど要件から除く場合は「除外します」と表記するということのようです。
 
ところで、損害保険の約款は「含みません」「含めません」の表現ばかりで、「除外します」という表現はほとんど出てこなかったかと思います。寧ろ、損保の約款においては、除外する場合であっても「含みません」という表現を使っているような感じがします。
例えば、↓の記載は、ある事から一定の条件なら「除外」することを示していますが、「含みません」と表記しています。

前項の傷害には,日射,熱射または精神的衝動による障害および被保険者が症状を訴えている場合であってもそれを裏付けるに足りる医学的他覚所見のないものを含みません。

このあたりは、生保と損保の文化の違いでしょうか。