自賠責審議会(第127回)資料と結果

1月19日に開催された自動車損害賠償責任保険審議会のことを少し書いておくことにします。資料は公開されていますが、議事要旨と議事録は現時点では準備できていないのか公開されていません。
自動車損害賠償責任保険審議会 資料」
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_zidousya/siryou/20100119.html
自動車損害賠償責任保険審議会 諮問・答申」
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_zidousya/tosin/20100119.pdf
自動車損害賠償責任保険審議会 開催結果」
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_zidousya/siryou/20100119a.html
 
この中で最も興味のある内容は、基準料率です。
自賠責保険の損害率の悪さによって、昨年度の各損保会社の数字に大きな影響がありました。
しかし、↑の開催結果にあるとおり、結果として基準料率は据え置かれることになりました。議事録がまだ公開されていないので、どのような議論があったのか不明です。ただ、前回の改定からまだ1年ほどしか経っていないし、その当時の予定損害率からの乖離がそれほど大きくないことから、据え置くことにしたのではないかと思います。
ちなみに、予定損害率は以下のとおりです。

 
その他のトピックとしては、イーデザイン損害保険株式会社が加わることが認められたことと保険法対応の2点です。
当然ですが、自賠責保険も今年4月に施行される保険法の影響を受けます。ということは遅くとも4月始期契約からは保険法対応版の約款になっていなければなりません。
しかしながら、もう1月下旬だというのに、まだどこの保険会社も自賠責保険の保険法対応について契約者どころか営業現場にも情宣していないのではないかと思います。それは、きっとこの自賠責審議会の審議結果を待っていたからでしょう。
おそらく各社で2,3月に急ピッチで保険法対応版での募集のための手配の作業が進められるのではないかと思われます。それでも一部の契約は間に合わない可能性があります。ただ、間に合わなくても、始期が4月以降なら保険法対応約款の適用になるはずです。
上のとおりなら、なんだか「よきに計らうから、下々のものは細かいことは気にするな」という感じが漂っているように思えますが、私の気のせいでしょうか。