当面、AIG は日本の保険会社は手放さない模様

AIG のサイトに本日の売却リスト公表に関するリリース文書が掲載されていました。
私の日記では、9/24の「AIG 資産売却のきざし」の続きにあたります。
残念ながら、このリリース資料には何を売却するのか書かれていません。しかし、方向性を知る上では参考になります。
 
この資料にはちょっとびっくりしました。その内容にではなく、別の部分にです。
実は、このリリース資料は最初は英語で掲載されたのです。別のブログを書いている途中だったので、後回しにしてしばらくしてからチェックしたら日本語に訳されていました。
 
AIGは米国外の生命保険事業とともに世界規模の損害保険会社として再出発」
http://www.aig.co.jp/news/n2008/n_10.htm
(American International Group プレスリリース 2008.10.3)
 

ニューヨーク発、2008年10月3日−AIGは3日、中核事業である損害保険事業に再集中し、ニューヨーク連邦準備銀行から供与された信用枠の借入残高返済のための十分な流動性を創出し、資本構成の問題に取り組む意向を明らかにしました。AIGは信用枠より2008年9月30日現在、610億ドルの資金を借り入れています。
 
AIGは米国内の損害保険事業、および米国外の損害保険事業を継続して保有する予定で、米国外生命保険事業に関しても株式の持分を継続して保有する予定です。

冒頭のこの部分だけで、待っていた情報の約半分を知ることができます。
AIUアメリカンホームは手放さないということです。ついでに、生保の3社(アリコジャパンAIGスター生命AIGエジソン生命)も手放さない予定と言っています。
なお、CEOのリディ氏は以下のように述べており、このことからもAIUアメリカンホームは余程のことがない限り手放さないと思われます。生保はそうでもないようですが。

私たちは、従来より強みのある損害保険事業に、経営資源を集中することといたしました。私たちは、今から再構築するのは不可能なほどに、市場において主導的な地位にあり、高い競争力を有する多くの輝かしい事業を有しております。

 
残りの半分の知りたかったこと…ジェイアイ傷害火災保険富士火災の株を売るかどうかはこのリリース資料からは読めませんでした。
 
とりあえず、売却リストに出した部分の交渉がうまくいき、資金調達の目処が立てば、AIUアメリカンホームは当面は現状のままということになりそうです。