日本生命の定期保険配当誤り

日本生命保険相互会社でシステム不備による配当誤りがあったとのニュースリリースがされていました。
「定期保険特約更新時の配当金の誤計算について」
http://www.nissay.co.jp/okofficial/news/2009/20090522c.pdf
日本生命保険相互会社 ニュースリリース 2009.5.22)

定期保険特約付終身保険のうち、定期保険特約の最終保険年度を迎え、以下に該当する更新処理日に定期保険特約の更新処理を行ったご契約について、システムの不備により、誤って翌年度の配当レートを使用して定期保険特約の最終保険年度分の配当金(満期後配当金)を計算しておりました。

この資料からでは、プログラムの誤りなのか、配当レートの登録誤りなのか分かりません。どちらなのかによって、真の原因がシステムにあるのかそうでないのか異なってきます。システム不備としてしまうと多くの人がそういうもんなんだと思ってしまいますが、必ずしもシステム部門に責があることとは限りません。
ただ、いずれにせよ、配当計算が複雑な数式処理をプログラムで行っていることに違いはなく、システムにて誤りが発生しやすい箇所であることは間違いありません。それだけに普通はかなり気を使って開発・テストをするはずですが、それでも配当誤りが事後になって見つかったということです。
 
以前にも同じようなシステム不備による配当誤りという内容で、明治生命保険相互会社が行政処分を受けています。私の記憶では、この時に同じようなシステム不備による配当誤りがないのか各生保が調査点検をしたという話があったような気がします。
明治生命保険相互会社に対する行政処分について」
http://www.fsa.go.jp/news/newsj/15/hoken/f-20031202-1.html
金融庁 報道発表資料 2003.12.2)
当然に、その後についても同じような過ちをしないようにシステム開発時にはレビューやテストをしっかりする体制が組まれたものと思っていました。また、配当レートの登録にあたっても誤りが生じない体制にされたと思っていました。
どうやら、少なくとも日本生命に関してはそうでもなかったようです。