ネット上の風評リスクの対処

先ほど「イーデザイン損保のネット戦略」に書いたとおりイーデザイン損害保険株式会社ライフネット生命保険株式会社には、ネット上の評判等を自社のマーケティング戦略の1つとして位置付けて活用しようという試みが見られます。
そうでなくとも、ブログや掲示板での批判的な書き込みや評判は、特にネットが主要なチャネルである保険会社にとって注意すべき事のはずです。また、コントロールが不可能に近い事から、対処が困難であり、悪い風評が根付いてしまったら大きなダメージになりかねません。
それに関連して、日経ビジネスに興味深い記事(8/5,8/19,8/26)があります。
「ネガティブなクチコミ情報の拡散に対抗手段はあるか?」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/nmg/20090804/201716/
「ネガティブな書き込みによる悪影響を和らげるための3つの方法(前編)」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/nmg/20090818/202740/
「ネガティブな書き込みによる悪影響を和らげるための3つの方法(後編)」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/nmg/20090825/203326/
日経ビジネス IT・技術 > カンバセーショナルマーケティングの近未来)
この記事では、ネガティブ情報への対処として以下の手段を紹介しています。

ネガティブ情報の露出の影響を最小限に抑えるための手段は主に3つあります。
■ネガティブ情報を書き込んだ本人に直接コンタクトを取る
■ネガティブ情報を緩和したり改善したりする情報を公開する
■ネガティブ情報以外の情報を増やす

そして、具体的な事例が記事内に書かれています。
非常に参考になるので、ネットでビジネスをすることを考えている人にとって一読の価値はあると思います。どんなに誠実で潔白であっても、有名になれば根も葉もない事が原因で、ネットで批判されるリスクは高くなるからです。
なお、記事ではネガティブ情報と一括りにしていますが、根拠がなかったり誤っていたりするネガティブ情報と根拠が正しいネガティブ情報で、手段が異なってくるものと思われます。
また、私は情報を参考にする立場ですが、まったく根拠を示さずに結論を書いている書き込みは正確性に欠ける可能性が高いと考え、ランクの低い情報として扱います。
 
Yahoo!知恵袋などの掲示板などを見ていると、ダイレクト系損保のことをよく知らないくせに批判的な回答を寄せている人をよく見かけます。大抵、ダイレクト系損保の社員でもなければ、ダイレクトでの契約をしたことの経験もない人で、自分の利益のことだけを考える代理店が主なようです。
現実にも、「保険屋は契約するときはいい事を言うが、いざ事故が起こると保険金を支払わない」などと誤った知識を植え付ける輩がいますが、それと同じ輩とも言えます。
このような輩に対する対処も業界として考えた方が良いと思います。同業内で足の引っ張り合いをするのも見苦しいだけです。